秋の七草の一つ、ハギ【萩】が咲き乱れています。
ハギはマメ科ハギ属の総称で、単に「ハギ」という名のついた植物はなく、正しくは必ず○○ハギと、 なにか頭についています。
ハギ属は東アジアの暖・温帯と北アメリカの一部に分布し、約60種類もの種類がありますが、 日本ではこのうちの10種類ほどが見られます。
草かんむりに秋の「萩」という字が使われますが、この文字は秋の花を代表するという意味で 作られた日本の文字(国字)だそうです。
ハギ【萩】
マメ科ハギ属
落葉性の小低木または多年草で、地際から叢生して高さ 1〜1.5m ぐらいになります。
葉は小葉3枚の複葉が普通で互生します。
花は葉の脇から総状につき、やや小型の蝶形花で、色は紅紫色が普通ですが、白色や淡黄色などもあります。
実は鞘の中にできますが、中の豆は1個しかないのが普通です。
日本でみられる主な種類は次の通り。
- ヤマハギ【山萩】: Lespedeza bidolor
日本のハギの中では最も分布が広く、特に東北地方に多い。
- ツクシハギ【筑紫萩】: Lespedeza homoloba
本州、四国、九州に多く、西日本ではもっとも普通にみられる種類。
- ニシキハギ【錦萩】: Lespedeza nipponica
花が美しいので、栽培されるのはこの種が多い。白花種をシロバナハギという。
お寺の境内などに植えられているのは殆どこれ。
- ミヤギノハギ【宮城野萩】: Lespedeza thunbergii
ニシキハギに似ている。同じく栽培種に多い。
- マルバハギ【丸葉萩】: Lespedeza cyrtobotrya
葉の先が丸く、花は小さい。
- キハギ【黄萩】: Lespedeza buergeri
大型のハギで、高さが 2m ぐらいになる。花は淡黄白色で、紫色の斑点がある。
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